この夏を終えて/秋葉竹
る。
痛み、
夢の、
少女、
ポニーテール、
太陽の笑顔。
夢が来てくれない。
大人になれない。
チークなんて踊れない。
誰でもない僕らだよ。
命なんて金剛石、
僕らはすぐに飛び出すんだ、
そしてそのくせ泣くだろう。
無人の花咲く夜の島。
誰に拍手したら楽になれる。
疲れた。
キスで手慣れたキスで
こころねのおくそこの洗浄の夢を
そんなことで汚さないで。
ステージは残酷ららららららららら、
それでもそれぞれが嘘をつくから、
群像が溺れるか、
半裸の女神の群像、
汚れた英雄の群像、
ハーメルンの巨大猫は孤独の川に溺れて、
貴重な鼠たちの展示は無人の闇の中、
桜木町公民館の板の間の冷たい暗闇にて。
夏の終わりの風が、ゴォ、と吹く。
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