こどもの世界/soft_machine
骨を折った馬鹿ものを
皆でよってたかって蹴りつけるのです
わらいながら
退屈しながら
それを照らす月曜日の陽ざしの確かなことと較べれば
どんな疑ぐりもただの架空に近かった
それと不思議なおじさん
林の奥の掘っ立て小屋に住んでいるらしいおじさん
わたし達は逃げまどうおじさんの小屋にむらがり
生活の意義さえことごとく燃やすのです
あの温もりだけが大人に向かう苦しみからほんのひと時を解放する
口の中にどろりと赤い何かがあふれる
確かな味
確かな痛み
神さまからのおくりもの
そうするしかなかったのだから
諦めというものがなかった
ただ、耐えろ耐えろと愛が口さきで
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