指先の足跡/ホロウ・シカエルボク
 
るには俺は少々出来上がり過ぎた、まあ、君にこんなこと言ってもピンと来ないかもしれないけど…喫茶店に潜り込んで、アイスコーヒーを飲みながら詩を書く、一人で来ているほとんどの客は俺と同じようにスマホを取り出して指先で指示を与えている、この中に詩を書いているヤツが何人居るだろう?おそらくは俺一人だ、この街にだって詩人は意外とたくさん居るけれど、それでもさ、なんだろうな、詩人仲間と話していても、俺はあまり同じ詩の話をしている気がしないんだ、目的も何もまるで違う気がしてさ、何が違うんだろう?きっと、真面目に詩を書いているやつらっていうのは頭をたくさん使ってる、そして、先人が生み出した規格や不文律に則って学習
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