ユニコーン/soft_machine
生えぎわが、そう爪に似ていた 巻き爪
肉を 引き剥がすエナメル
光を半分 そう、半分を返し
残りは吸いこみ 閉じこめる
他に使われない角は どうしたって美しかった
遠ざかる火輪
呼び覚まされる叢氷
枯れない小川
みんな震えながら飛び越えてきた先に
君が求める 答があると信じて
いつも 翼が小さすぎるね、と 疑われてきたけれど
中は軽いから平気 そう、笑い返してきた君
ユニコーンの恋は、いつもそう
少女の体に乗り移り
血を薄め 肉を縛り 骨を飾る
それらを長い角で確かめたら
やっと世界を美しく感じて 空を飛ぼうかと思う
行いがどんなに穢れても
この角だけは 綺
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