フィクションへの意思/鏡文志
 
世界に生きる人々に、指針と、どう生きたいかと言う意思を与える。良質なフィクションを頭の中に持っている人間の方が、持たない人間より、混沌の世界を回避しやすいのだが、混沌の世界に生きるのが平気な人間にとっては、良質なフィクションは必要ないのである。

人間が文明の世界で、合理的理性を保って生きるために、良質なフィクションは必要なものであり、その良質性を巡って、多くの人々は、時に手を結び、時に敵対し、戦争にまで発展することがあるのである。人生は趣味をかけた戦争なのだ。
戻る   Point(0)