闇の小道/◇レキ
 
どこまでも深く暗い

ろうそくを入れた粗末なランプは小さな焔がゆらめいて
この果てしない未知をほんの少しだけ明らかにする

小道を歩いている

闇は相対を持たない
ここはどこなのだろう
果たして進んでいるのだろうか
ろうそくが少しづつ減っていることだけ確かだ

僕の歩みの先にある未知の中で熟れた実は
腐って枯れて風に消えようとしている
その気配だけ匂っている

僕の通り過ぎた小道には
未知に咲いた薔薇のくすんだ花弁だけ
風に運ばれそこかしこに散らばっている

ろうさくが減ってゆく焦りと
その焦りを押し込める諦めに
力ない歩みさえ止まってしまう

立ち尽くすことと歩くこと
この闇の中で一体どんな違いがあろうか

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