自転車のことなど/番田 
 
くということが苦手になっているのだと気付く。時には外に出かけた。松屋が、駅前にはあったから、よく入った。紅生姜の色、まだ牛丼は安く、サラダを付ける余裕が確かにあった。近所のツタヤにはツタヤとしての風貌はそれとは違ってないけれど。フレンチドレッシング、カレーにも、サラダをつけた。確かミスドも通りの向こうにはあった。そこで僕はドーナツを食べた。それは、柔らかいドーナツだった。シナモンの、コーヒーを飲み、そして、駅の向こうの街に、また、帰ったのだ。


気がつくと風は止んでいた。部屋には庇が無いので、雨が降ると、必ず中にそれが入ってきた。雨が降ると必ず中にそれが入ってくる。窓を、だから閉めた。僕は
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