自在なる時間/積 緋露雪00
 
がら未来へと越境したり、
将又、単純に過去の延長線上に未来を設定したりと
それらのことを絶えず繰り返しながら、
現存在は現在をして未来に進む。
つまり、時間が存在することで、
意識は去来現を自在に行き来出来、
その進む方向はばらばらで、
時間の矢といふものは存在しない。
もっと具体例を挙げると
私から距離があるものは皆過去世の存在である。
距離を求めるのに時間項がある限り、
私から距離があるものは全て過去に存在してゐる。
すると現在は私、
正確を期せば私の皮膚が現在の居場所である。
そして、未来は私の内部といふことになる。
中原中也の有名な詩に「骨」といふ詩があるが、
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