森羅万象、顫動するも/積 緋露雪00
乍ら、変化は大概期待外れなもので、
大抵は幻滅が先立つ。
だからこそ、なり得なかったそのものへと憧れは
森羅万象を更に顫動させ
瞋恚で森羅万象は呻吟の声を上げてゐる。
暁闇に聞こえると言ふどーんと言ふ音は
多分に夜明けの光明やPlasma(プラズマ)が、
太陽風に打ち当たった音に違ひないが、
しかし、それは光やPlasmaの嘆きにも思へる。
光やPlasmaもまた、何ものかへと変わりたくて、
その嘆きがAurora(オーロラ)となり
それ故にAuroraは殊更に神秘的で美しい。
それこそ、Auroraは顫動してゐて、
一瞬も留まることはなく、
絶えず変化し続ける。
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