Contradictory equilibrium/鳥星
 
君がポケットから取り出した青空は
 ひたすらに美しかった

珈琲で手を洗う
 これが別れの挨拶だ

僕の落とした心臓を
 蟻たちが咬みくわえて引きずっていく
  それを鳩が涼しい顔で奪う

ランプをたわわにつけた木の枝をそっと持ち上げ
 雨の中で笑いたかった
  涼しい色をして
戻る   Point(6)