ゆっくりと/soft_machine
 
かすかな生活の、いつ消えてもおかしくない?りの
はっきり見えていなくても、それを想い描ける
聞こえないけれど感じる
小さな部屋で、今あなたが立てるあらゆる響きを
同じ夜の片隅にある、遠く隔てられたこの場所で

流れすぎる歳月のかけらにもよろこびは降る
突然のショートケーキに美味しい、と頬をほころばせ
可愛らしい、とつま先立って蕾に触れる
あなたがあなたらしい夜を送れるように
なにも出来ない僕はひたすらに願う

今、しずかに転がるまるい雫が
どこにうまれどこへ落ちたのか
お湯をかき回す指がどうして震えているのか
そこに見つめるものすべてにいのちを感じていることを

走査線越しにも確かなぬくもりがあるとわかる
あなたは、もう、すべてとひとつなのだから
慌てることはない。ゆっくり進もう
あなたが安らかな眠りに就けるまで祈る




戻る   Point(5)