いんとろだくしょん&アレグロ?/朧月夜
 
ぎって言いました、「高速道路を原チャで逆走するとか?」
「生々しすぎるよ、それは」
「たとえばね、オレンジの皮をむいて、1枚1枚道に並べていくっていうのは」
「茜さんの発想ってとてもファンシーね。それってどこが悪なの?」
 果林は笑みとあざけりを同時に浮かべて、わたしを見ました。
「ええ。その上を通った人をのこらず突きころがすって」
「わあ。悪」
 さすがに果林は呆れていましたし、わたしも自分の言葉に驚いた。
「茜さん、こんなことって考えたことある? 誰かにとって悪いことでも、必ずわたしにとっても悪いことじゃないんだって」
「そんなの、誰だってあるよ、きっと」
「やっぱり大人ね
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