いつでも枕がそこにあるとは限らない/ホロウ・シカエルボク
 
ても優秀な教師ばかりさ、まったく、反吐が出るほどにね…片隅のモニターでは「ルード・ボーイ」が流れている、俺はその映画を二十年くらい前に二、三度観たことがあるよ、世の中に向けて差し出されるものたちのほとんどは、その意味も知られないままに片付けられる宿命を背負っている、だけどそれを、だけどそれを、正しく受け止める連中というのも、少ないけれど必ず居て、そういうやつらは決まって俺をいい気分任させてくれる、お前の筋書き通りさ、老いぼれるまでずっとこんなことを続けているんだ、だけどそのことを悲しいと思ったことなんかないさ、濁流の中でも行先を見失わなければ、それなりの景色は見えるとしたものだ、かなりたくさんのも
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