鋳造/46U
 
地獄の季節において あゞ 互いが互いのガラテアだった
わたしたちは 恋人という鋳造のバリを許せなかった
許せるものか
あなたはわたしのために創られたひとであるのに
何故バリを恥じることなく笑うのだ 怒るのだ 嗤うのだ
ちからまかせにやすりを押しつけそれを取り去ったわたし
充たされた征服欲 るつぼと化した脳髄と骨と筋肉
ガラテアよ、最愛の者よとその名を呼び
たぎるわたしのこの腕の中で
ロボトミーを施された花嫁が白い面を向けていた


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