盛唐の夢/レタス
 
きみとふたり
丘のうえ

夕景色
山なみの果て
我は彼方を
さし示し

きみは頬笑み
頷いた

蘇芳(すおう)の衣は
飄々(ひょうひょう)と
明日を求めて
彷徨い歩く

道野辺に
真白い花一輪
きみの黒髪に刺し

柔らかな手のひら
握りしめ
そっとくちづける





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