最近の日記/由比良 倖
歯車が回り続けていることをイメージする。手挽きの石臼くらいの速度で、静かに穏やかに回っている。人の気配が消えていくのを待つ。励ましてくれる誰かよりも、一緒に堕ちてくれる誰かを待っているような気がする。自分自身が、いっぱいの友達に囲まれてて幸せ、というイメージが湧かない。世界はとても美しいけれど、寂しくなければ、綺麗なものも可愛いものも、みんな忘れてしまうような気がする。
2月1日(木)、
さっさと生きてしまいたい。悲しいから。
悲しみが湧き上がってくる時は嬉しい。悲しいのに出かけなければならない時は辛い。部屋にいて、悲しみとだけ一緒にいたいのに。
夕方、閉店時間に近い
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