青空とレモネード?/朧月夜
 
て来なくても良いんですか?」

「それは後で……病院か警察が手配するんじゃないかな……今、だからあの子の部屋に行ってほしいの」

「今だから?」

「そう」

「今って、個展の前っていうことですか?」

「そういう意味もあるけれど……、あの子の記憶が戻らなかったらって、考えるとね」

「不吉なことを言うんですね」

「そうかな。心配性なのかもしれない、わたし」

 僕たちの会話は、落としどころがないようだった。とにもかくにも、君の元ルームメイトは君の部屋へは行きたがらなかった。成り行きからして、それはそうだろうとも思えた。しかし、僕が君の部屋に行くことにも、正当な理
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