青空とレモネード?/朧月夜
 
ムメイトの部屋は、覗いてみるまでもなかった。そこはがらんどうになっていたことだろう。

 僕はまずキッチンに行ってみる。そこには君の生活感が現れていると思ったからだ。すると、シンクの上に1つのティーカップと、レモンが1個置かれているのが目に入った。近くには100円ショップで買ってきたらしいスクイーザーもあった。

(君は紅茶を飲もうとしていたのだろうか、レモネードを飲もうとしていたのだろうか)と、訝る。

 しかし、君がレモネードを飲もうとしていた形跡はない。グラスはすべて食器棚の中に納められていたからだ。そして、ナイフもカトラリー・ケースの中にしまわれたままになっている。

(君
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