失われた時間/番田
ける正義を思った。親子で遊ぶ公園の景色。僕の子供の頃はそんなことはなかったけれど、今は責任放棄だと思わされるのだろう。でも、むしろ彼らのような存在は邪魔だと思っていた。幼い頃から。そして、小学五年生くらいになると、めっきり近所の友達とは遊ばなくなってしまった。だからそんな時間に親といるというのも、実はもったいない時間ではある気もする。コミュニティーのようなものがそこにはあった気がするからだ。そういう時間というのは割と短く、3年間ぐらいだっただろうか。そう思っていた。
TVをつけると、特に面白そうな番組もなく、すぐに消した。僕は本棚の古い雑誌を時々めくっている。今とは違ってロックの雑誌やフ
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