mathematicians/完備 ver.2
置く、ゆびに
わかるあなたのよわひ、
わたしの
永遠に接続できない指輪と
結婚、結婚、結婚、血痕、
映る、くびもとの皺、
見ないふりをして
彼のくれる不等式を
解いた、三日かけて、
夜はネカフェで
あつい昼は図書館の、窓際、
彼にメールをする
LINEは教えてくれないから、
カフェで待ち合わせ
わたしの計算を見せる
うんうんと頷き、
自分のノートを取り出した
書き終えるまで見ていた、
まだ若いつむじや、机を伝わる振動、
あっという間にわたしの
証明を書き直し
よんぶんのいちに圧縮した
「ありがとう。
謝辞に名前を入れます。
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