love sick 4/ルルカ new
ドクターは、愛美が出した、何10枚もの名刺をデスクに広げた。名刺の裏には、全てプライベート用の連絡先が記してあった。
「ここに連絡した事は?ここから連絡が来た事は?」
ドクターは、探るような視線で愛美を見た。
「した事もないし、された事もないんです。」
窓から入ってくる風が、愛美の白いワンピースを、美しい黒髪を揺らした。
そして、色白の肌には、その白い首元には、絆創膏がはってあった。
「それは、愛の印ですか?」
ドクターは、それに一瞬だけ目を合わせて言った。
「・・・たぶんそうだと思います。」
愛美は、頬を赤らめた。
「あなたは身に覚えはない。夢遊病の症状が出ている時でしょ
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