love sick 3/ルルカ new
考えるべきでしょうね。これからが、治療です。」
「!」
市川雄人は狐につままれたような顔をした。
「どうされました?」
ドクターがさらりと聞く。
「だって、これからが治療って・・・。今までのは・・・。」
「まあ、前段階といった所でしょうかね。」
緩く微笑んだ。
市川雄人は、顔を赤くして、困ったような泣き出しそうな表情をした。
ドクターは、そちらには目を向けずに、カルテにペンを走らせた。
「では、女性に嫉妬されない方法。つまり、女性を味方につける方法を・・・という事でいいですね?」
ふわりと包み込むような声で、ドクターは言った。
「・・・はい。」
彼は小さく返事をした。
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