love sick 1/ルルカ new
谷駅改札で。」
「連絡を・・・」
「はい。そうです。」
「明日ですね。ありがとうございます。本当にありがとうございます。」
香奈絵は、嬉し涙を流した。
「私の心を、どうしてここまで・・・。」
香奈絵はドクターの目をじっと見た。
「いいですか。薬というものは、本当にどうしようもない時に使うのです。僕のようにね・・・。」
「・・・え?」
「いえ。何でもありません。お気になさらずに。お大事にどうぞ。」
ドクターは、さっと立ち、ドアを開けて、香奈絵を外へうながした。
香奈絵は、ドアが閉じるまで、何度も何度もお辞儀していた。
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