去勢の真光/moote
 
越帽の庇型をした語り屋は

丁重な匙を巷に錘を蔑む

舎弟の悦を交互に溶き

正理の屈辱を正確に拐かす




時となく見定めた金剛墓場を

遂に光の内に功を奏し

一糸の報いを遠ざけ真光を献上する

絵の死に化粧を別離の果てに嘆かわす




夜の美錠に月輪の錠剤

夜の土壌に化けの銀鱈




仏事の外海を掬う在世を装う魔の部類に

崖下から溢れ麦城の逸話を

外勢に処して無香行者になる
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