寂然と水鏡/あらい
 
光が反射するから
憎んで見える
遮るものが
あって
はじめて
背負うものがあると知る

あまり甘くもない半月をすりおろして、
かがやきもしない琥珀糖にまぶした
苦くもない 痛くもないのに
口からこぼれはじめた、

きれいごとの うそ

くさりはじめるまえに凍らせて 
みんなおなじすがたにかえる。
永遠の夢にくぐした、そのまえに
錆びつかせたと言わせたい
少し値下がりした 夏 でしたね



海のあるくらしにも充分 
ありふれた日常にも多分
なにも求めない

届かないところまで 唄っていたからだ

くらんでいたのだと
大分 理解するまでに 
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