眠り姫/ルルカ new
 

そう言うなり、彼は、私の唇にキスをした。

「おはようございます。眠り姫。」

彼は、私を見つめて言った。
その口づけは、私の心を長い眠りから覚めさせた。
そして私は、自分の中の女を思い出した。

「ありがとうございます。」

気づくと、私は彼にお礼を言っていた。

「いえ。こちらこそ、ありがとうございます。」

「え?なぜ、私に、お礼を?」

不思議そうに、目をパチパチとさせた。

彼は、私を見て、くすりと笑った。

「あなたのおかげで、私も自分の中の男が目覚めたのです。さっきは言いませんでしたが、あなたの無意識は、こうも言ったのですよ。

私も目覚め、お前も目覚めるとね。」

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