びしょう/あらい
 
〈揺り籠の鳴る気息に点いて。〉


梢の濡れた通り狭く開かれた
  頭上は
    輝きだけでも ない。
藪蛇さえ 喉を通らず 羽の揃わない天使のころも、
 
  きっと      いつからか
   そっと      いつまでも
  とまっては おおって いくべきで あろう
 
     / 雨だれの感嘆 ふつりとし/
      / 置き去りにされたものに /
 
ひたぶると 振り向くべき 愚鈍と純真 また、
潤いをのせていく色を 染めては拙い童話を 紡い出る

  /一方
   \その鈴蘭であれば、端から
    \濁りみせる上澄みな光跡が
  /一方
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