熱病まで/あらい
見回せば片付けられた木立ちにまた
影がぼやけている遊戯は弾力を持ってあると
足も
遠のく
意識が
視線に
絡まる
幻想運動
市街地に押し寄せる コスモスを裏返して
慌てふためいた花壇の大輪が折れているのをみて
ふと、ショートケーキにつまらなさを受け止めて
気だるさが肌を
氾濫した昼顔が
懐いている
幾星霜のパズルピースの先程、
ぬるくマミれ
モーテルのテラスを開けるといいと
名知らぬ少女にいくらか持たせ
バスタブには立派な黄葉を落としたあとの
航海薄明にも
鳴らない電話が
うっ血してる
あと数歩の
距離にあって
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