朽腐/あらい
 
翠雨の静寂が劈く
これら彷徨い歩く夜の住人

そこまでは近くて遠い
電話BOXからの 未来
いっそ死んでしまえる
奈落のような落とし穴
路地裏
寂れたコンビニを経由し
はしわたしは遂行される

もう狼煙をあげる
交差点近く
頭痛に対し少しの合間

今は
鎮静剤を呷り
千鳥足でシーシャを吸う
段状のチンチロリン
空気椅子に 賭けず
扉は開かれず 
風鈴が頻りに躓く

NOのない九官鳥
赤信号を捧げる
羽根を 
外から満たしたのか
胸に突き刺す
ウチから長めたか

拾圜の愛情とした
命は藪蛇 胚は家守と
誰彼でもない夢を焚く

勘違い
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