「君たちはどう生きるか」を自分はどう見るか/木屋 亞万
る。そしてどのキャラも濃い。ドーラ、湯婆婆、荒地の魔女、千尋、ナウシカ、サン、シータ、月島雫などなど、枚挙にいとまがない。特にヒミは「ハウルの動く城」で少女であり呪いで老婆になったソフィーの印象に近い。今作ではヒサコは死に、ヒミは別の時間軸から来た若き日の姿として登場している。一人二役、同時進行で二つの世代を生きている人物。
母を追い求めるといえば、フロイトがギリシャ悲劇「オイディプス王」から命名したエディプスコンプレックスがある。ちなみに、今作も母を探す旅である。
母という存在を突き詰めていくと、母を母にするきっかけは生命の誕生だ。
物語の軸として、死んだ母(姉)と新しい母(妹)、
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