おれが愛に気づいたとき、その愛がおれに語ったこと/中田満帆
 
なんかつくっても、そんなものは抵抗にはならないぞ!
 それがこんなところから、まさか綻び始めるなんて、──いッ!
 つーッ、ぃてエなぁ!──こんなものが愛だったなんてな!
 これはおまえへの愛じゃない!──おれからおれへの愛!
 ゲートの通路上にだれかが立ってる、いや消えた、
 消息不明、人体センサー反応なし、えっ?
 おまえばかだろ、おれは現象学の話なんてひとつもしてねえぞ!
 待ってて、ゲートがもうひらくよ。
 おい、ばかやめろ、──死ね、──殺す!
 子供たちが進んでいくね、──もういくんだね
 光りのなかで涙を拭いた子供たちがその腕から未来へと侵入するのだよ。
 勝手
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