鏡/銀薔薇
 
鏡に映る自分
ずっと眺めていると
どっちが本当の自分なのか
分からなくなる

誰もが感じる
そんな感覚

私は目を閉じた
残像だけが残る
闇の世界
その向こうの
鏡の中の私は
同じように
瞳を閉じているのだろうか
それとも
見開いた瞳で
私を見つめているのだろうか

不安になって
私はそっと目を開く
そこには
眼の開いた私が映っていて
安堵する

窓から
入り込む風
髪が揺れた
鏡の私も
髪が揺れた


あれっ
風を感じない


私はどっち
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