シナリオ『百合崎高校馬券部始末記』?/平瀬たかのり
 

   華織、スケッチブックをめくっていく。
   そのたび胡坐かいたり、うつ伏せになっ
   たり、肘立てしたり……様々な姿勢で
   読書するキャロルのスケッチ。
キャロル「うそぉ! わたしこんな動いてる?」
遥「え、気づいてなかったの」
キャロル「……全然」
華織「嘘だぁ。信じらんない」
千伽子「動きまくりよあんた。本読んでる時」
キャロル「知らなかった……」
涼歌「神楽先輩、いちばん動きがあったから」 
   クックックと笑う千伽子。その笑い三
   人に伝播していって。四人から見つめ
   られる涼歌。
千伽子「他に質問は? 葛城さん」
涼歌「え〜と、あの、
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