シナリオ『百合崎高校馬券部始末記』?/平瀬たかのり
けられてもわたし困るから」
涼歌「あ、はい。あの――」
キャロル「ちょっと待って。今いいところな
んだ。諸々質問あると思うけど、そのうち
誰か来るからそこで待っててよ」
涼歌「あ、はい」
涼歌、寝転がって読書するキャロルの
背中をじっと見つめ。黙って三角座り
したままでいる涼歌。入口が開く音。
同時に炊飯器のアラームが鳴る。
遥「わ、タイミングばっちり。キャロちゃん
ありがとう」
キャロル「言われたとおりいつもよりしっか
りめに米といどいたから」
入ってくる井園遥(17)。涼歌に気づ
き。
遥「あれ、葛城さん――だよね」
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