ヒメジョオンの巷/
そらの珊瑚
空へ空へ
伸びる茎
光を光を
求めて
枝分かれして扇形になった
それは
小さな木々のよう
草はらに
明るい森を成している
海の向こうからやってきて
異国の地に根をおろした
覚えてる?
覚えてるよ
命は
偶然に必然に
自由のもとに運ばれていくものだからね
風がそよぐたび
さやさやと
彼らのおしゃべりが聴こえる
夜に沈めば
白い花は何かを導く灯火になる
帰りたいとは決して言わない
柔くて強いね
きみたちは
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