creep and cheer,/竜門勇気
 

呪われた僕を
ケーキで祝う君が
大事そうにポケットから
どこかで聞いたような
誰かの聖書を取り出す

僕を宗教が導いていくよ
宗教が僕の手を引いて歩くよ
夕暮れがさっき過ぎ去った街を
宗教と僕が歩く

夏にぼたぼた汗を
コンクリの床に落としていて
それは好きでやってたこと
だからいいんだ
溺れてる。
蟻ん子と名前を知らない気持ちの欠片
空気がほしいんだ。
地面を見てると
いつも俯いてるよね
不思議。本当に不思議だ。

僕を宗教が連れて行く
宗教が街を歩いているよ
滲んだ街頭をいつか見たことがある
君じゃないやつが
手を引いてた
あの日と同じ
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