いしのなかにいる/あらい
雨音でかき消されるほど火の粉は爆ぜ 身は凍えたままだったが、心は解けていくのだと知る。今更に 四方の壁は渇いた声で嘲笑う、自由を得たのだが根が這えたよう躰が重い。
「それでここにきた、」
汚泥の底を腰まで浸かりながら 微温く憑嗄れ、言葉を返す 乾いた眼でただ揺らめく炎と憐れを懐くことで――
そこに石ころををひろったのだと母は暴言を吐いた。
橋のたもとに泣いていたのだと在り来りな嘘を私に着せたがる。そういった心身と深々と散り積もる外は雪に、やはり、怯えている。
これが未来だというのなら崇高で高等な問題は面白くもない。終点も目的地もいらない永劫と論破する。なにを口説こうとしてい
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