見送る夏/白書易
鏡を見ると寝ぐせがひどいので鏡を見ないことにして表へ出て注目を浴びたあの頃が懐かしい。
すっかりそれが当たり前の景観になってしまって巷はそんな私で溢れかえってしまった。未来に私はいる。
ぎりぎりまでに起きられないから寝坊してしまったことになる。
ズレていることとすり減っていることで世の中の仕組みを想像すると幻の歯車がカタカタ動いて見えたから
これは過去にあったことなんだと想えてきた。
小学生にもう一度なって、誰かが作ってくれた階段を上っていきたかった。
来るかこないかわからないものではなく、うんこをするみたいに生きてきてしまった。
花壇では引っこ抜かれる植物が、はじめからそこ
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