畷の石(ナワテのイシ)/あらい
 
 露出した涅色の空に、金平糖にもなれず流される星屑だろうか、今年も拾い集めては又恙なく過ぎていった。
 これは芽を摘むもの、握り潰すこと、さんざん同じことを忠告する御神籤のご利益でできる。鶸色の喘ぎ、掬えないオアシスにマイマイ、殻を被り巣ごもりする春こそ、無駄に溺れ助かるすべもないほどの平穏であたる。
 しかし何故ないているのかの青海にスケイルをあて未来には朱線で加工する、顔があり、いまに酷く喉が渇き、そこまで手が出るが既に擡げたまま萎えていく焦香、くだらない星占い。寒風はまだ蚊帳の外でありたいのだ。
 いまどき流行らない伝言ゲームの文字列、ブラインドの降りた無意識という名の責務に止めること
[次のページ]
戻る   Point(0)