らくえんへ/あらい
 
夢も希望もない大人へと成長していく、
らくに転げ落ちた顛末の行方はざわついただけで
わからないからこそ、たぶん 夢を見ているような

うたかたを鼻歌にして、闊歩している、風に拐われては

残された燈火を、破れかぶれに散らしてしまえば
あたりはもう焼け野原に、等しく孵るような星星が燻るだけ

それでは足跡で赴くべき、知能すら退化した野地に
陽気な放浪者が、狂ったコンパスで引いた櫓までの道を

(背の低い樹木が耀きに溢れる それが自然にして、それが楽園であれ)

既に足を失くしたハクセキレイの翼だけを便りに 洛炎(らくえん)に迎え得る、
その訪(おとな)いを、ささめきごと
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