何処かの君へ/ミナト 螢
 
僕の隣は
相変わらず空席

君の気配に
囚われながら
座りたがる人もいない

あの頃みたいに
ばったり
出会えたら

ふたりして
迷路を抜け出せる

街が広くなったのか
時が早くなったのか

すれ違う事もなく
今日が終わり

三日月のように
見つめ合えたら
手も足もいらない
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