「未来」/ジム・プリマス
 
精神を患って
無理して仕事をして
精神病院に入院して
国から障がい者年金を
貰うようになって
他人に迷惑をかけるのが嫌で
働くのをやめて
引きこもって

その間に
従兄妹たちは結婚して
子供が出来て
中には孫が出来たものもいる
メル友に初老と呼ばれるようになり
生活は荒れて
煤けた部屋で一人
失われた三十年を想う

抱いていた夢の大半は
諦めてしまった
失意と挫折の連続だった
だけど、一つだけ
信じていることがある

風の時代は必ず訪れる
地の時代に蔓延った
嘘は廃れ
真の理が
光のように
広がり
預言者が予言した
神の御代が訪れる

それはこの日本から始まる
闇は溶け
夜明けの光が
この東の果てから
昇るだろう

地の時代に
しがみついている者たちは
等しく地に落ちて
その醜悪な姿を晒すだろう
そして正しい言葉が
嘘を凌駕する
明日が来るだろう


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