d?racin?/あらい
 
出しへ

      (いわれてみれば。)

狼と兎が縫合された美学を
教会の入口近くでさりげなく
野花を巧みに刈りましたの

 (オバアサンの耳は遠いのです)

賃金は正当に、割り当てられ
夏の暑さも渇いた頃にお邪魔します

美術展覧会ではみにくいアヒルの子
しんとした静粛に、口づけたものたちへ
シンデレラだったの、案の定と柩にずっと

道草だらけの(アンプルを砕いた。)
茉莉花は咲いていたか、知りもしないで



   だましぶね


水平線を捕まえ、儘、

アナタはかざぐるまを/ふたりのりの舟を置く
冷ややかな翠雨は指先から伝わり地表へ澄んだ、

静かに笑む水鏡は

        瞳を閉じて手を握りあって、
           3つ數えてそのうちに
             見失っただけです

焦がれ死ぬのは線香花火、
潮溜まりには彼岸花、
後ろ髪だけぬれそぼつ
          そのまなざしの行く末を、
            思い返すように青空を
             切り取って、終い
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