エインスベルの反逆(四)/朧月夜
各国では、ドラゴンたちとの戦い。そして、ドラゴンを味方につけた、
魔導士(ウィザム)たちによる、国と国同士の戦いが始まっていた。
まず、アースランテはファシブルの領土に踏み込んでいた。
アースランテの旧領土における、ラゴスとクールラントの領土も、
アースランテとドラゴンたちの威勢によって、
かつての領土がアースランテの手に取り戻されようとしていた。
祭祀クーラスは歯噛みをしていた。
(あのドラゴン奴(め)は我らの味方なのか、敵なのか?)
ドラゴンを味方につけるには、魔導士(ウィザム)たちの協力が欠かせなかった。
しかし、祭祀クーラスは魔導士(ウィザム)たちを毛嫌いしている。
自然との調和は大切だ。魔導士(ウィザム)など、この世界から排されるべきだ。
祭祀クーラスは、自然と文化との融合ということを考えていたのである。
そして、今回のドラゴンの降臨は、願ってもないものと思っていた。
(我々は自然とともに生きるべきだ。魔導など、この世界には必要ない!)
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