verification/ホロウ・シカエルボク
 
ともあるし、まるで意味の無いものに化けることもある、そしてそれはどんな場合においても珍しいことじゃない、手に入れたものほど安心してはいけない、それは手に入れてお終いじゃない、そんな安易さが許されるのは死をおいて他にない、もしも本当の意味でも人間の人生というものを全うしたいなら、それは変化し続けるものだということを覚えておかなくてはならない、もちろん、そいつ自身が変化しないという場合もなくはない、でもその場合原因はそいつではなく、眺めている者のほうにある、そいつは見限られてしまったのだ、進化という過程から―目は澱み、視界が限定されてしまったがために、すべてが見えていると錯覚してしまい、映らないものの
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