春を待つ間/ミナト 螢
 
降り積もる雪が
脂肪のように
纏わりついて
うまく歩けない

傷だらけの体は
その痛みを
忘れたいのに
思い出してしまう

幸せだった日の事も
闇の中に消えて
帰れなくなる

希望を売りに来た
春は僕を
見つけるだろう

光の下や
花の間で
温かいシャワーを浴びて
目を覚ますだろう
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