ただひとつの止まり木より/あらい
「だれか、」――前置きして。
残したスタート地点だったのかもしれないけれど。と、
オモチャのピストルは万国旗と情死し、ワームホールを創りました
幕引きにつまづいたその栞の住処は
恋文であることは判別できたが。
以下の薬品は硬質な細雨、
吟じられた天体展望の、めしいたともし火しかなく
私には理解しかねるものだったのですが。
上澄べりした氷塊に捕らわれた言葉の数々は誰か残した足跡にも関わらず、
蓋をこじって、光の射す方へ、慰めにも彩色を施されたばかりだった
(いつか、アガペーの翼よ!)
ひょろながく大きな木がほころばせた
ボタンの掛け違いに液体に注い
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