__シズム:秋の心/あらい
 
雲は魚/
   白雲が透けるほど気持ちよくのび
 、春の日差しに溶け込んで
、青々とした若葉も

夏の陽炎に揺らいでしまう

 通り雨に映し出された虹の橋も
  、亘り切る。弾けて消える思い出も
   、色づいては枯れ始めるころに。

硝子の器に浮いた魚は
   「あっ」という間に流されていく

        ナッツの欠片が陽気な、
         陰影が間逆なヒトは、

  アフタヌーンリコリスとなった。

多分かたちのかわりやすい若者が
横顔だけを そこら中に
シックリとさせ、
仕方ないのだとケラケラという

          |薄ら笑いは
[次のページ]
戻る   Point(1)