しげまるのこと。/秋田の米はうまい
茂丸のことが好きだった
人生は泡のようなものだと言ってくれたから
茂丸は私の友達だと思った。
茂丸の書く文章は狂気じみていて時々発作のように笑い転げる。
息子の夢野久作の文ととても似ている。
茂丸は自分をホラ丸と自虐して変なヨタ話で客人を煙に巻いて追い返したりしたみたいだけど、17歳くらいの時分一人で伊藤博文を暗殺しようと思って許嫁を里に帰して一人で福岡から汽車に乗った。
当時首相だった博文への紹介状を書いて貰うために山岡鉄舟に会ったときに、鉄扇でぶん殴られたのにめちゃくちゃ怖い鉄舟に向かって「カビの生えた宗門禪では心の定力の形はかわりませぬっ」て言い返した話がすごい好き。
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