裏街道の胎仔/あらい
ずいぶんと投げやりに枯れた岩に腰を下ろすと独自
ハンカチの、空 抜け目ない日差しがブレて、相当
軽口を叩く猿が悪さをするページを裂いて
うっすらと星空を観察する どよめきか
荷物を下ろしたまま広がっていく全身は草原
例えようのないにおいを さするよに 大地が
しなやかに呼び込む花模様
火がついた めちゃくちゃに
切り開かれた、広がり続ける苦味が
ふんっと、蹲る うずたかく 疼かせる
近さには人々の 埋め尽くすほどの
薄墨色が 駆け出したあとの、
適量の塩加減で 摘んで 煮立たせる
山陰の左手に入ったところを、
躊躇う クセがあり。
メソメソと恨むべくは、あ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)